2016年7月30日土曜日

売り買いの元にする判断基準

 私は、各銘柄の良し悪しを下記の12項目で判断しています。




(1) チャートの見方

 一日や一週間、一ヶ月などの株価をグラフにしたものがチャートです。私が見るのは四季報に載っている5年のチャートで、「上がっている」「横ばい」「下がっている」「異常」とざっくり見ています。

「価値のある会社に投資する(承認する)」という方針を取るときに、「チャート(値動き)」を気にするのは違う気がします。ただ、自分は”会社の価値を見抜く能力”がまだまだ低いので、「集合知」の意味合いでチャートを参考にしています。

株価が下がっている会社は「下がる」と思っている人の多い会社で、株価が上がっている会社は「上がる」と思っている人の多い会社です。自分が見抜けていない情報を読み取っている人々の動き方がチャートに出ていると考えれば、”上がっている会社”に高評価を付けることになります。



(2) 株価収益率(PER)
(3) 株価純資産倍率(PBR)

 チャートの次に見るのはPERとPBRです。どちらも株価が割安か割高かの目安となる指標です。

株価収益率(PER)は「株価 ÷ 1株当たり利益」。株価が安いほど、利益が大きいほどPERは小さくなります。10以下なら割安、14~16が普通、20以上は割高と自分は判断しています。

株価純資産倍率(PBR)は「時価総額 ÷ 純資産額」。1なら時価総額と純資産額が同じで、株価が高い(時価総額が大きい)ほど
PBRは大きくなります。1以下なら割安、1.4~1.6が普通、2以上は割高と自分は判断しています。




(4) 予想配当利回り
 
 予想配当利回りは当然高い方がいいです。3%以上は高評価、1.7~2.3%は普通、1%以下は低評価と私は判定しています。




(5) キャッシュフロー

 株価が上昇傾向で、PER,PBR,配当利回りが魅力的な場合はキャッシュフローを確認します。キャッシュフロー(CF)は3種類のお金の流れの指標です。

営業CFは [実業で稼いだお金] - [コスト]
プラスなら本業で利益が出ている/マイナスだと利益が出ていない。

投資CFは [資産の売却収入] - [投資額]
設備投資額が大きければマイナスになり、資産を切り売りしているとプラスになります。

財務CFは [借入額] - [返済額]
プラスだとお金を借りていて、マイナスだと返済している。
(ざっくりした説明で正確ではありません)

 営業CFがマイナスだと本業で利益を出せていないのでマズイです。私は営業CFがマイナスだと投資しません。投資CFが営業CFより大きいときは意欲的に投資してることを表しています。ただし、投資CFが何年も続けて営業CFより大きいと資金繰りが厳しくなります。2年続けて投資CFが営業CFより大きくなっている会社にも投資しません。



(6) 配当比率 = [1株あたりの配当金額] ÷ [1株あたりの利益]

 株主にとっては配当比率が高いほどいい会社です。私は30%以上で高評価、24~26%が標準、20%以下だと低評価にしています。配当 0円の会社は除外です。



(7) 増配傾向

 増配傾向かどうか:配当が毎年増えているほうが当然いいです。増配か横ばいか減配かで判断しています。



(8) 営業利益
(9) 営業利益率

 8,9は営業利益関連。

営業利益では、年々増えてってる会社は高評価、年々減っていってる会社は避ける、増えたり減ったり安定しない会社は”微妙”判定にしています。

営業利益率(=営業利益÷売上):営業利益率が高い会社の方が良いです。10%以上で高評価、6~7%で普通、5%以下は低評価にしています。



(10) ROE(株主資本利益率)= 純利益÷自己資本

 自己資本の何倍の利益を出しているか?の指標で、小さい元手で大きな利益を出しているとROEは大きくなります。10%で高評価、6~7%で普通、5%以下で低評価にしています。



(11) 最高益

 毎年最高益を更新している会社は順調に成長していると言えます。自分は今期と来期予想が最高益になっているかを見ています。今期最高益で来期予想が上回っていれば高評価、今期と来期が最高益にならない場合は低評価、それ以外は普通評価を付けています。



(12) 自己資本比率 = 自己資本÷総資本

 借り入れが多いと低くなる感じです。(正確ではありません)自分は55%以上で高評価、52~53%で普通、50%以下で低評価にしています。



 さて、12項目のチェックポイントについて書いてきましたが、「で、どれが重要なん?」と思われた方もいると思います。私は「品質工学のパターン認識」の考え方を使っています・・・と書くと難しそうですが、やってることは単純です。

①各項目で、0点(悪い)~1点(普通)~2点(良い)で点数をつける。
②12項目の点数を足す。
③合計点の高い会社を選ぶ。

 品質工学は「ロバスト性(安定して機能する)」を評価する手法で、ざっくり言うと「突出した性能がある」よりも「安定して機能する」方が価値が高いよ!という考え方です。会社の評価に当てはめると、「全体的にいい感じの会社は安泰」という感じです。(専門の方から見ると「全然違う」と言われるかもしれません)



 「判断基準を守れず感情的に行動すると失敗する」というのは多くの方が言われています。会社をひとつの数字で評価できると迷わずに判断できます。ということで、今のところ私はこの方法に満足しています。



P.S. 先日、優待券に目がくらんで吉野家を買ってしまいましたが、売買の基準がないと不安は出てきます。株主優待欲しさと判断基準をどう両立させるか?は、もう少し考えたいです(笑)

2016.7.30 保有状況

四季報夏号の分析結果を元に、銘柄を入れ替えました。
先月比は+2.1%。
日経平均株価 15682円 → 16569円(+5.7%)と比べると少し残念な結果でした。



「株式投資って何なん?」「どうするん?」という方はコチラをご覧ください。

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2016年7月7日木曜日

EUを離脱してダメだったら、また入ったらいい

 イギリスのEU離脱が少し前に「ビックニュース」として流れていました。ネットでちらちらと記事を読んでいたのですが、「EU離脱でイギリス経済は破たんする」「いや、逆にEUが崩壊する」「そんなに大きな影響はない」・・・といろいろな見方が出ていました。

 でも、「アカンかったら、元に戻ったらいいだけちゃうん?」って思ってしまいました。まあ、EU側から見たら「自分勝手で腹立たしい」し何らかのペナルティーが科されたりするのかもしれませんけど、イギリスは破たんするよりは「勉強代」を払って戻った方がいいですよね。で、「EUから離脱して上手くいく」可能性も当然あります。そういう場合は、EU加盟国にとっても「モデルケース」として有用な情報になります。

 「現状維持」に甘んじず新しい選択肢を試せたことは、長い目で見ればプラスになると思います。ということで、日経平均が下がって一時資産価値が減りましたが、保有している株式は放置しています。

2016年7月3日日曜日

2016.7.3 保有状況

先月比 -2.1%。
日経平均株価 16835 → 15682円(-6.8%)と比べると良かったです。



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